2014年1月30日木曜日

 杉浦醫院四方山話―309 『国立国会図書館から科学映像の配信が始まりました』

 ほぼ独力で「科学映像」の保存と活用活動に取り組んできたNPO法人「科学映像館」の久米川先生は、二年以上前から、科学映像を国立国会図書館のデジタル資料に提供する話を進めていたようです。フットワークの良い久米川先生には、役所のシステムや担当者の交代などで、具体化するまでには、ストレス要因にもなりかねない困難な状況も多々あったことでしょうが、今月21日に国立国会図書館のホームページ上でも
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2014年1月21日 その他
科学映像約100点を国立国会図書館デジタルコレクションで新規公開しました
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と、広報され公になりましたので、久米川先生のご尽力に敬意を表し、「久米さんの科学映像便り」に載っている久米川先生の挨拶文を転載させていただきます。

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国立国会図書館から科学映像が1月21日開示されました
私たちは2011年から国立国会図書館に働きかけ、1年後に科学映像館配信作品の納品が認められたのですが、このプロジェクトは、国立国会図書館も初めてのことであり、著作権処理の問題と納品事務処理の打ち合わせ等に、さらに約1年を要しました。そして2013年度と2014年度で206作品とそのメタデータを収めることが出来ました。

この度、その内の102作品が、1月21日(火)から公開されました。すなわち全国4箇所の国立国会図書館施設内での映像閲覧とデータベースの検索が図書館外かも可能となります。今回の納品は、本当に多くの方のご理解とご支援によったものであり、心からお礼申し上げます。

本日開示されたデータベースは、まずウェブサイト国立国会図書館トップページの左カラムの「国立国会図書館デジタル化コレクション」をクリックし、表示された項目から目的の科学映像へ

今回のプロジェクトは、いわば映像の閲覧を従来の図書館と電子配信機能のコラボレートであり、規模は小さいが、うまい仕組みの一モデルかも。

この納品作業によってNPO法人科学映像館も新たな一歩を踏み出すことが出来ました。今後は製作会社の作品以外に、個人が撮影された1950年以前の作品収集など新たな活動も進めたいと考えています。皆様の先代、先々代が9.5mmや16mmフィルムによって撮影された第二次大戦前後の映像が、ご自宅の蔵などに眠っていませんでしょうか。カビなどにより異臭で、退色したフィルムもマイスターにかかれば見事に蘇ります。皆様と一緒に後世への贈り物にしようではありませんか。皆様のご協力をお願いします。

9.5mmフィルム:1922年に発売された個人映画向けのムービーフィルムの規格であり、フランスのパテ社が開発。昭和10年代まで使用されていた。
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 久米川先生は、新たに「個人が撮影された1950年以前の作品収集」と云う取り組みを情熱的に始めています。先ずは、どんどん消えている昭和20年代位までのフィルムを収集して、60年代、70年代へと広げていこうということだと思います。
動画撮影が一般化されてない時代ですので、個人に限らず、役場や会社などで眠っている記録フィルムなどありましたら、是非、科学映像館での再生、配信にご協力ください。

当四方山話には「科学映像館」のラベルがあり、当館と科学映像館の連携・交流を記したブログもありますが、久米川先生の科学映像館ブログにも「伝承館」と云うラベルで、当館のことをご紹介いただいております。当ブログをお読みいただいた方の中で、古いフィルムをお持ちの方は、当館宛でも構いませんので、ご一報くださいますようお願いいたします。                 055-275-1400(杉浦醫院)