2017年6月12日月曜日

杉浦醫院四方山話―508『第5回 杉浦醫院・院内コンサート』

 今週の日曜日18日(日)に標記の院内コンサートを開催します。

これまでも開催後に報告を兼ね院内コンサートの紹介をしてきましたが、今回は開催前に演奏者の紹介をしておきたいと思います。

 

 杉浦醫院・院内コンサートは、医院棟応接室に昭和9年から設置され、三郎先生のお子さんである3姉妹が使っていた杉浦家のピアノを価値ある調度品として展示しておくだけでなく、80年以上の時を経ても十分演奏用としても使用可能である実態をコンサートを楽しみながら確認いただこうというのが始まりでした。

 現在、日本に三台しか残っていないという今上天皇の生誕を記念して、日本楽器(YAMAHA)が日本で百台限定で受注生産したと云うピアノが、この地に現存していることも昭和町の誇りですが、文化風土の継承として、このピアノをメインにしたコンサートを企画していくことは、文化財の活用という観点からも意味があります。


 今回のコンサートは、ピアノとフルートの共演で、ピアノは昨年に続き広瀬史佳さんです。


広瀬さんは、甲府市生まれで桐朋学園大学音楽学部演奏学科を卒業後も研鑽を重ね、山梨芸術祭賞はじめ大阪国際音楽コンクールやソレイユ新人オーデション等々で優秀賞等多数受賞し、現在は山梨大学非常勤講師として後進の指導にもあったています。


 

このコンサートの為にお二人は3回のリハーサルを当館に出向いて行います。音楽ホールのように計算された音響設備はありませんから、ピアノとフルートの音量のバランスやフルート奏者の立ち位置などを調整し、このピアノ独特の音色をどうフルートの音と調和させるかに余念がありません。演奏者にとっては、ホールとは違う院内コンサートならではのご苦労もありそうです。


今回、室内楽では人気のピアノとフルートのデュオを広瀬さんが組んでくださいましたが、フルートは、同じく甲府市生まれの横内絢さんです。

 

横内さんは、武蔵野音楽大学卒業後、ハンガリー国立交響楽団首席奏者バーリトン・ヤーノシュ氏のもとで研鑽を積み、東京、神奈川を中心にオーケストラからオペラ、室内楽、ソロまで幅広い演奏活動で著名です。

「パール・フルート東京ギャリ―」においてフルートの指導も行うご多忙の中、故郷山梨での演奏も多く、昭和町でも2回目となります。


 当日は、プログラムもお渡ししますが、お二人による楽曲や楽器の紹介など狭い空間ならではのアットホームなコンサートをお楽しみください。尚、定員まで残すところ若干名となりましたので、お申し込みはお急ぎください。