2015年10月7日水曜日

杉浦醫院四方山話―445 『放送ライブラリー』

 横浜の「日本新聞博物館」は、定期的なPRもあり知っていましたが、同じビル内に「放送ライブラリー」と云う施設のあることを初めて知りました。

ここでは、過去のテレビ、ラジオ番組からCMまで約3万本を無料で公開しているそうですから、「時間だけはある」年金生活者になったら入り浸ってみたい誘惑に駆られます。

 

 ホームページを開いてみると収蔵されている番組やCMも検索出来るようになっていました。早速「サントリーホワイト」と入力すると1971年から1998年までの5本のCMが登録されていて、お目当てのサミー・デイビス・ジュニア出演の「Get with it」と菅原文太出演の「ホワイト 文太・夜桜」もあることが分かり、近々行ってみたくなりました。

 それは、「科学映像館」のように観たい映像をインターネットで観れるのではなく、収蔵作品とそのデータを確認して、放送ライブラリー館内で観賞するシステムであることが地方在住者には残念でもありました。



 そうは云ってもあのサミー・デイビス・ジュニアの絶妙なアドリブの「Get with it」が1972年の作品、菅原文太の名セリフ「あんたも発展途上人」の「ホワイト 文太・夜桜」が1982年の作品であったことなども確認でき、懐かしいだけでなく現代のCMにない質の高さをじっくり鑑賞したくなりましたから、足を運ぶ価値は十分あるように思います。http://img.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/7b/ba/kk12120928/folder/275707/img_275707_3145374_0?20061013232011.jpg

 余談が長くなりましたが、この放送ライブラリーから「ご出演ラジオ番組の放送ライブラリー公開について」の封書が届きました。

 

 これは、去年4月に放送されたYBSラジオスペシャル「水腫張満茶碗のかけら 地方病100年の闘い」が、この放送ライブラリーで保存され、公開することになったことから放送ライブラリーのチラシと共に丁重な依頼文書と承諾書が同封されていました。

 山梨でも「水腫張満茶碗のかけら」と云うフレーズもすっかり聞かなくなり、若い方にはその意味も説明が必要になりました。

地方病が原因不明の奇病とされていた時代は、この病は「腹張り(はらっぱり)」とか「水腫張満(すいしゅちょうまん)」と呼ばれてきました。この病気に罹ると茶碗のかけらと同じで使い物にならない、あるいは治らないと云ったあきらめの意味や嘆きが込められた慣用句でした。 

 

 山梨放送の石川部長自らが取材したこの番組は、その後東日本グランプリ等に輝いたことは、石川氏からも報告があり知っていましたが、めでたく放送ライブラリー収蔵作品にも選定されたようです。

 ローカル放送局の番組は、その地域内でしか視聴できませんから「水腫張満茶碗のかけら 地方病100年の闘い」も県内の限られた方しか聴いていないと思いますが、公開されれば横浜でいつでも聴くことが可能になりますので、出演者が言うのも無粋ですが「石川部長渾身の作品は一聴に値します」です。