石原よ志子さんにお借りした写真から「昭和天皇の全国巡幸」にまつわる話を続けてきましたが、知りたいことを調べていくと知らなかったことの多さにも気づきます。
例えば、天皇の「行幸(ぎょうこう)」と「巡幸(じゅんこう)」の違いも知りませんでした。
行幸(ぎょうこう)は、天皇が練兵や軍艦の天覧など1ヶ所又は1目的のために行って帰る場合だそうです。鮎漁をして競馬や兎狩りなどを楽しむ場合は2,3か所になりますが、やはり「行幸」です。
巡幸(じゅんこう)は、天皇が違った目的を達成するために数箇所めぐって戻ってくることを指すそうです。
常盤ホテルが、なぜ天皇の宿泊所に選定されたのかを調べていたら、明治天皇が山梨に行幸した時は、甲州台ヶ原の造り酒屋「七賢」の山梨銘醸が行在所(あんざいしょ)だったことが分かりました。
同時に、天皇の宿泊所は、「行在所(あんざいしょ)」と称することも知り、「行在所(あんざいしょ)」とは、天皇が外出したときの仮の御所と云う意味だそうで、事前に推薦があった建造物を県が調べ、決定していたようです。山形県の行在所である山形市出羽の半沢家住宅は、10年の歳月をかけ、多大の財により最高の資材、最高の技術で建てられた木造建造物で、内部には、皇室・皇族から拝領した御品々も展示され、一層品格を高めているそうです。
台ヶ原に現在もある「七賢」の山梨銘醸:利き酒も出来、行在所も見学できます。 |