2015年4月16日木曜日

杉浦醫院四方山話―412 『おままごと茶会』

 杉浦醫院母屋では、これまでも有楽流の茶会が開催されてきましたが、昨秋の「杉浦もみじ伝承の会」のイベントに参加された方から、病院棟で型に拘らず誰でもお茶を楽しめる「おままごと茶会」をやってみたい旨の申し出がありました。



 既に南アルプス市などで定期的に開催して、子どもから大人までお茶を身近に楽しんでいるとのことで、桜の季節に開催することになりました。



 病院棟の診察室と応接室を会場に椅子に座ってお茶をいただくと云う話でしたが、具体的にどうするのかは全く想像がつきませんでしたが、当日社中の方々が準備に来て、そのままの室内でお茶が味わえるようセットされました。



 主宰者は、せっかく病院での茶会だし、「おままごと」の趣旨からも着物ではなく白衣で対応したいと、白衣を持参しておもてなしをしていましたが、着物でいらした方もあり、土蔵の和室では、正式の茶会も用意して二席回って完結するという仕掛けでした。

 

 また、参加者は、お茶と共に健造・三郎父子と杉浦医院の歴史や地方病の学習もして帰っていただくという企画でしたから、随時、館内の案内や説明もし、期せずして「お茶会付見学会」にもなりました。 



 文化財でもある建造物をどう活用していくかは、全国的にも課題になっていますが 、「杉浦もみじ伝承の会」も今回の「おままごと茶会」も当館を訪れた方からの具体的な提案をきっかけに開催されたイベントですから、今後も来館された方々の「こんなことは出来ないか」と云った提案には出来るだけ応えて、試行錯誤をしていきたいと思います。