2014年12月4日木曜日

杉浦醫院四方山話―384『昭和9年の新聞ー4 東京大学総合研究博物館 』

 健造先生の肖像額裏にあった昭和9年の新聞は、現在からすると面白い記事や広告で溢れてれていて、興味が尽きません。

地方紙に広告のあった「第十銀行」と「有信銀行」、「大森銀行」も戦時経済が加速する中で、軍需資金調達に追われた国は、「戦時非常金融対策実施要領」などで銀行の国家統制策を進め、新聞同様、銀行の「一県一行政策」を打ち出し、現在の山梨中央銀行一行に併合された歴史も知りました。



 広告にあった名も知らない「薬」の歴史を調べていく過程で、東京大学総合研究博物館の画像アーカイヴスと云う存在も初めて知りました。そこには、明治24年から昭和20年までの日本の新聞広告が3000点収録されています。

東京大学総合研究博物館小石川分館

 大学の博物館では、東京農業大学「食と農の博物館」と東海大学の「自然史博物館」は知っていましたが、東京大学にも入館無料で、こんな素晴らしい博物館があることも知りませんでした。

それでは、地元の山梨大学にも発酵生産というユニークな学科があることから「ワイン博物館」があるのかと検索すると「ワイン研究所」はありましたが、「ワイン博物館」はありませんでした。

まあ、東京大学総合研究博物館もスタートは「資料館」だったようですから、研究所から博物館への移行も可能でしょう。国立大学の博物館は、入館料無料が共通していますので、ワインの試飲も含めての山梨のワイン博物館なら、さぞ人気の博物館になることでしょう。

 

 東京大学総合研究博物館の画像アーカイブスを拝見して、何処かでこう云った資料を保存していかないと確かに残らない史料であることを実感できますから、財政力のある東京大学が幅広くカバーしていくのも一つですが、「食と農の博物館」のように特色ある学部や学科を活かした大学の博物館、例えば山梨大学の「ワイン博物館」以外にも山梨学院大学なら「カレッジスポーツ博物館」とか、身延山大学なら「仏像博物館」など、地方にも点在する方が全体としては面白いかなと思いました。