杉浦醫院四方山話―364 『9・12 朝日新聞』
9月12日(金)付けの朝日新聞一面は、深々頭を下げる社長と幹部の写真を載せた「謝罪」と「おわび」の記事で埋め尽くされた異様な紙面でした。
私も朝日を購読していますが、その9月12日の朝日新聞が、甲府支局の谷口記者から杉浦醫院に送られてきました。
それは、谷口記者が約5カ月、精力的に県内外を取材してまとめた「遠ざかる記憶 住血吸虫はいま」の連載が、山梨版で9月12日からスタートしたからです。
「この連載は谷口哲雄が担当し、毎週金曜日に掲載します」と表示された署名記事なので、T記者とイニシャルを使う必要も無いと判断して書き進めます。
今回の記事も「甲府盆地西部」で、自らミヤイリガイを採集をして現地で会った方、昭和町の町長室へ出向いての角野町長と志村副町長、元甲府市立病院林正高医師、山梨大学医学部の松田政徳医師、と計5名への取材と栃木県の独協医大で撮影した写真とで構成されています。
このように、谷口記者は徹底して関係者に当たって、直接話を聞くという手抜きしない取材が気持ち良い記者で、当館にも何度も足を運び曖昧なことを確認したり、新たな情報を教えてくれたりが続きました。
こちらで紹介した方には全員取材したことが、「朝日新聞が来たけど、いつ載るの?」と云う問い合わせが来たりして分かりました。じっくり時間をかけて丁寧に取材した膨大な取材ノートから、この連載が繰り広げられる訳で、毎週金曜日が楽しみです。
また、特に要求した訳でもないのに前日には「お陰様で明日から掲載が始まります」と連載内容の報告電話もいただき、「一つ確認ですが、〇〇は、××と云うことでよろしいですね」と聞かれ「それはもう、谷口さんの想像で構いませんよ」と答えると「いえ、私の想像で書いたら問題ですから、事実を確認したくて」と最後も谷口氏の記者魂と気位に感動しました。
その上、掲載された新聞を郵送してくれたのもY新聞A記者以来ですから、心遣いといった品性にも長けた谷口氏の人間性も記事には滲み出るものでしょうから、期待したいと思います。