杉浦醫院四方山話―438 『座学スペース研修会』
17日(月)の午後、峡南地区社会科部会の研修会が当館で行われました。7日(金)には、中巨摩地区社会科部会の研修会もありましたから、夏休み中の先生方の研修場所として、当館を選定いただきありがとうございました。
社会科部会の先生方には、「山梨県の学校教育で、地方病についての学習がいつから消えたのか?」「山梨県の「終息宣言」にはなぜ終息の前に「流行」の二文字が入っているのか?」「国がこの病気の終息になぜ力を入れたのか?」等々、地方病流行終息までの変遷について話しましたが、当館は社会科に限らず全科の先生方の研修に対応できますので、是非ご検討いただきたいと思います。
例えば、国語部会でしたら、当ブログのラベルに「文芸」のジャンルがあるように杉浦家や昭和町、山梨県と作家、文芸との係りや地方病とレイテ戦記、大岡昇平氏と林正高医師など甲府在住の医師とのかかわりなど県立文学館でも取り上げていない興味深い話もあります。
また、地方病に限らず回虫など寄生虫が及ぼす子どもへの様々な障害などは、体育や養護の先生方の研修にもふさわしい内容かと思います。
今回は、40人近い先生方が1時間30分としっかり時間を確保しての研修会でしたが、あいにくの雨でしたから、急遽、2階座学スペースのテーブル類を片づけ大人40人に入っていただきました。
ご覧のように文字どおり座学ですが、DVD観賞も含め1時間弱、先生方は熱心に研修され、その後、病院棟と裏の土蔵、納屋の見学の為2班に分かれ見学会に移りましたが、見学中も質問や確認が絶えませんでした。
現在の学校教育では、県内でも「地方病」は全く採り上げる機会が無いのが実態ですが、先の中巨摩地区社会科部会の常永小学校T先生は、9月に4年生を対象に「昭和町と地方病」についての研究授業を行うそうですから、当館での研修を機にそれぞれの学校、学級で「一つの国から一つの病気を終息させた日本と云う国」について、採り上げていただけたらと思います。