マメ科の多年草で、シベリアから中国西部に分布し、生薬として古くから日本に渡来し、正倉院にも収蔵されているそうです。
漢方処方の7割に配合され、幅広く使われていた極めて重要な生薬で、現在でも醤油や味噌など食品の甘味づけとしても使われているそうです。
まだ科学的にも解明されない作用もあることから、[不思議な生薬]とも呼ばれていますが、使われるのは赤褐色の根で、根が甘いことから甘草の名前になったようです。
一方、杉浦醫院の庭園に咲くカンゾウは、こちらですから、花も葉も全く異なり、甘草屋敷の甘草とは明らかに違います。精韻先生が「諸州の山野を歩き薬草を採取して回り」造った薬園に咲いてきたカンゾウですから、この違いは看過できません。
調べてみると、こちらのカンゾウを「甘草」と紹介しているサイトがいくつもありますからネット情報向上のためにも分類しておく必要もあります。
杉浦醫院のカンゾウは、漢字表記では「萱草(かんぞう)」で、「萱草」には「野萱草(のかんぞう))」と「藪萱草(やぶかんぞう)」の種類があり、花が八重かどうか分かれます。
萱草は、ユリ科の植物ですから、マメ科の甘草とは全く別種のカンゾウですが、「カンゾウ」と云う読みが同じことから混乱しているのが実態です。
杉浦醫院のカンゾウは、漢字表記では「萱草(かんぞう)」で、「萱草」には「野萱草(のかんぞう))」と「藪萱草(やぶかんぞう)」の種類があり、花が八重かどうか分かれます。
萱草は、ユリ科の植物ですから、マメ科の甘草とは全く別種のカンゾウですが、「カンゾウ」と云う読みが同じことから混乱しているのが実態です。
例えば、春先に出回る高級野菜「芽甘草(メカンゾウ)」(写真右)は、「甘草」の芽ではなく「萱草」の芽ですが、一般的には「芽甘草」で流通しているようで、明らかに間違いですが、萱草より甘草の方がおいしそうだから・・・の確信犯かもしれません。
また、萱草は、ユリ科のワスレグサ属の植物であることから、「ワスレ草」とも呼ばれているそうですが、これを「わすれなぐさ」と混同している事例も多いようです。
漢方薬のカンゾウは、「甘草」が主流のようで、「萱草」は、中国では<萱草根(カンゾウコン)と称し、利尿、止血、消炎薬とする。花は、金針菜(キンシンサイ)と呼び、消炎、止血薬とする>とありますから、薬草としても使われたようですが、日本では、マメ科の「甘草」ほどメジャーではないようです。
しかし、九代引き継がれた杉浦醫院にあって、進取の気取りの開拓者精神と創作意欲に抜きん出ていた精韻先生ですから、既に幕府の専売となっていた「甘草」では飽き足らず、こちらの「萱草」にスポットを当てようと塩山の甘草屋敷と一線を画した薬園創造の結果と云う推論も十分可能性ありの感もしますが、これを典型的な「我田引水」と云うのでしょうか。
漢方薬のカンゾウは、「甘草」が主流のようで、「萱草」は、中国では<萱草根(カンゾウコン)と称し、利尿、止血、消炎薬とする。花は、金針菜(キンシンサイ)と呼び、消炎、止血薬とする>とありますから、薬草としても使われたようですが、日本では、マメ科の「甘草」ほどメジャーではないようです。
しかし、九代引き継がれた杉浦醫院にあって、進取の気取りの開拓者精神と創作意欲に抜きん出ていた精韻先生ですから、既に幕府の専売となっていた「甘草」では飽き足らず、こちらの「萱草」にスポットを当てようと塩山の甘草屋敷と一線を画した薬園創造の結果と云う推論も十分可能性ありの感もしますが、これを典型的な「我田引水」と云うのでしょうか。