杉浦醫院四方山話―475 『探検バッグ』
5月には地元の西条小学校の2年生と4年生が団体で見学にみえました。2年生は「地域探検学習」ということで、当館を含む学区域の施設や公園等を歩いて廻りました。
2年生も4年生も全員が揃いの「探検バッグ」という学用品を肩にかけて来ましたが、昔は無かった学用品ですからどんな構造になっているのか見せてもらいました。
ご覧の様にどちらが表か裏か分かりませんが両面機能になっています。片面(写真下)は下敷きになるボードにA4版の紙がはさめますから「画板」を小型化したものですが、縦横に目盛もあり、ものさしや定規は持ち歩かなくても良いようです。下段にはご丁寧に鉛筆入れもあり大変機能的ではあります。
もう片面(写真上)は、バッグになっていて消しゴムやハンカチなどちょっとしたモノが入れられます。
2年生は、当館に来る前にお隣の正覚寺を見学しますが、子どもの声がするので正覚寺の様子をうかがうと本堂から帰る折に住職と住職夫人から子どもたちはうれしそうに飴を一つずつお土産にもらっているのが見えました。
「何でもお土産はうれしいもんだよな~」と思いましたが、飴や菓子など予算も付きませんから「そうだ、竹の皮なら捨てるほどある。欲しい子はあれを一人一枚採って持ち帰っていいことにしよう」と思い立ちました。
庭園の池の奥は竹林ですが、今年は豊作だったタケノコがすくすく伸びて丁度きれいな緑の幹に皮がしがみついている状態でしたから、今年はこれも案内して竹林の中まで探検させようと考えていましたので、皮をむしり取ってお土産にすれば一石二鳥かな?と・・・
中には「私はいらない」という女の子もいるだろうと予想しましたが、子どもたちは我先にと竹林に走り、「僕のが一番大きい」とか「私はカワイイ皮のほうが好き」と、それぞれ一枚の皮をゲットして得意気でした。
そのうち、男の子は皮を丸めてチャンバラを始めましたから「昔の俺と同じだな~」と楽しんでいるとピッピーと笛が鳴り「竹の皮は探検バッグにしまいなさい」と先生の教育的指導が入りました。
「ホホォー、探検バッグはチャンバラ中止にも使えるんだな~」と感心しましたが、「あの皮の感触を確かめたり、丸めて刀や望遠鏡にしたりも探検としては正解なのにな~」と探検バッグを恨めしくも思いました。