2015年6月18日木曜日

杉浦醫院四方山話―426『今年のホタル・来年のホタル』

 今年の昭和町の源氏ホタルは、5月に入ると中旬前から舞い始めました。

 

 愛護会では5月下旬から6月初めが今年のピークと予想し、5月27日に杉浦醫院ホタル観賞会、6月2日を昭和町ホタル夜会と総会で決めましたが、人間が決めたとおりにいかないのが自然相手の難しいところであり、面白いところでもあります。

そんな訳で、今年の両イベントはホタル賞会が相応しい内容になりました。

 

 杉浦醫院ホタル観賞会では、昭和町の和太鼓サークル「笑和太鼓」のみなさんに暗くなるまで演奏していただき、ご覧のように多くの方々が約1時間、和太鼓を堪能しました。

 笑和太鼓は、昭和町の和太鼓グループですから、オリジナル曲に「蛍」が多いのが特徴です。

 基本曲「ホタル」で姿勢やバチさばき、リズムを練習し、4段打ちは「舞うホタル」、景気付けには「昭和町ホタルばやし」、乱舞するホタルをイメージした桶太鼓による「祭りホタル」等々、作曲・作調は、全て指導者の「太鼓バカ」こと鈴木孝長氏です。

 「バカの一徹」を意識してかどうかは知りませんが、「太鼓バカです」と自称してはばからない鈴木氏は、静岡県富士宮市から昭和に来て、既に15年近くなるでしょう。その間、昭和町の子どもから大人まで延べ人数では相当数の方々が和太鼓に励む姿を観てきました。

 

 笑和太鼓のメンバーは、現在も週4日の練習を行っていますから、スポーツの練習と同じ感覚でしょう。

まあ、指導者は「太鼓バカ」ですから、毎日でもいいのでしょうが、一つの稽古事に週4日放課後等に参加することを継続するのは、本人のみならず保護者にも大きな負担でしょうから、その辺の覚悟や強い意志が要求されます。



 その練習を繰り返してきたからこそ「日本一」の栄冠にも輝いた実績もあるのでしょう。そういう意味でも「太鼓バカ」に任せれば、聴いた方々に「感動」を呼び起こす演奏をしてくれるという事が、この10年の付き合いで、私には確信になっています。 

 とかく常識的なバランス感覚が、少数者やグループに対して、周囲と同じように行動するよう暗黙のうちに強制する「同調圧力」として働いているのが現代社会の特徴ですから、「笑和太鼓」も継続していく上では、世間の同調圧力をひしひしと感じてきたことと思います。

笑和太鼓には、「障害者」が「普通」に入っています。同調圧力を跳ね返す力は、そこにこそあるのだと前々から思っていましたが、それを鈴木氏は意識的にやっていないのも「太鼓バカ」の所以でしょう。

 

 まあ、バカ受けの演奏会を全くのボランティアで開催できたのも「太鼓バカ」の指導者としての力量ですが、イベント賞に寄りかからず、来年こそは文字どおりホタル賞がメインになるよう来年のホタルの飼育を14日にNPO楽空のメンバーと始めました。