3月9日(日)に当館と協働で源氏ホタルの幼虫を飼育してきたNPO楽空のメンバー12名が参加して、幼虫の放流会をしましたので、その模様をご紹介します。
楽空のメンバーは、甲府青年会議所での活動経験者が中心になっていますから、スタートもメンバーが輪になって、古屋さんの司会進行で、代表挨拶などきっちりカタチから入りました。メンバーはそれぞれ、会社を経営したりしていますから、活動日は、休日の日曜日です。杉浦醫院の旧車庫は、車の出入りの建物ですから戸やドアが無いため、日曜日に集まって活動するには都合がよく、ウイークデイは当館で管理し、日曜日は楽空が担当することとして、25年度から試験的に5水槽で、種ボタルからの採卵、孵化、幼虫飼育を継続してきました。心配された夏の猛暑も水の補充やコンクリートのたたきへの打ち水などでしのぎ、今日の日を迎えました。
さっそく、水槽内の幼虫数を確認するため、石や砂に紛れ込んでいる幼虫をコップに移す作業に全員で取り掛かりました。みんな割り箸を右手に深めのカップに水槽の石や砂を入れて、丁寧に幼虫を探し出してコップに移します。幼虫も身の危険を感じてか丸くなって、石のように擬態しますが、時間いっぱいみんな真剣に仕分けしましたから、一水槽平均60匹と幼虫数も確実なものとなり、今年の放流幼虫の総数は、300匹となりました。
それぞれが採集した幼虫入りコップを手に池に移動し、順次放流しました。ホタルの幼虫は釣りの生餌として最高だそうですから、放流した河川や池に鯉や鮒など魚がいると食べられてしまいます。杉浦醫院庭園の池には魚は入れていませんが、ザリガニは自然発生して採りきれませんので、どうしてもザリガニの餌食になる幼虫もいます。放流した幼虫が成虫になる確率は2割程度と云われる所以ですが、今年度の幼虫放流数が300匹ですから、2割ですと60匹の成虫と云うことになります。そうは言っても比較的生息環境の良い池ですし、昨年発生した雌ボタルの自然産卵による自生ホタル発生の期待も込めて、今年は、100匹以上の源氏ボタルの乱舞を期待しつつ、記念撮影をして放流会を終了しました。