中原よ。地球は冬で寒くて暗い。 ぢゃ。さやうなら。 ー 草野心平ー
詩人の中原中也は、昭和12年10月23日に30歳で死去しましたが、友人の草野心平が詠んだ亡友中原中也への追悼詩です。
中原と云えば、
汚れつちまつた悲しみに
今日も小雪の降りかかる
汚れつちまつた悲しみに
今日も風さへ吹きすぎる
など、豊かな抒情詩が多い訳ですが、季節的には矢張り「冬の詩人」と云ったイメージでしょうか。
そんな中原の死を草野心平は「地球は冬で寒くて暗い」と草野の寂しさを暗喩して「 ぢゃ さやうなら」と結びましたが、饒舌を排した稀に見る弔辞で忘れられません。
杉浦醫院母屋の座敷は茶室としても使われていました。茶室を囲むように 侘助(椿)が何本も植えられています。 |